林業体験。

先々週のことですが、林業体験講座に行ってきました。
今回は梅雨明け真夏の下草刈りということで、
午前中にカマやナタの研ぎ方を習い、午後から森に入って下草刈りです。

カンナやノミであればしょっちゅう研いでいますが、カマは初めて。
先生の研ぎ方をよく見て、やってみればけっこうちゃんと研げました。

午後は森にでて、いよいよ下草刈り。
前回座学で勉強した正しい刈り払い機の使い方を思い出しながら、
安全、確実に作業します。
この日は晴れたり雨がぱらついたりして蒸し暑く、
長袖長ズボンにヘルメット着用がキツかったです。
前々回に植えた苗木の周辺を重点的に下草刈り。
まだまだ小さい木なので、草や他の雑木に負けてしまうので手助けしてやります。
長野県の参加者ばかりということもあり、基本的には刈り払い機が使える人が多くて、
作業は順調に進んで行きます。
幼い木の周りなどは刈り払い機よりカマの方が繊細に作業ができて便利でした。
背丈程もある長いカマは初めて使いましたが、よく切れて思った以上に作業性はよかったです。
森の中では、人が植えずとも、
木もれ日があれば次の世代の木がちゃんと芽を出していました。
春に芽吹き、秋に色づき落ちた葉が、土地を肥やし次の世代を育む。
新旧世代の交代が上手く行くことが森全体の寿命を延ばし、生態系を豊かにする。
人1人の寿命はどんどん延びて行くけれど少子化が進む人の社会と、
森林飽和する森がなんとなく重なって見えてきます。
個体の寿命を延ばすことを追求しすぎると、種全体の寿命(存続)は短くすることに繋がり、
世代から世代に手渡されてきたものも失われていく。
僕らは、そしてその子供たちは、
僅かな木もれ日に手をいっぱいに伸ばし守っていくしかない。
消費税が上がるという、高齢者福祉の財源になるという。
木もれ日は老木に降り注ぎ、若木は育たない。
個の寿命を延ばすことと、種の寿命を延ばすこと、その両立が難しいとすれば、
せめて木もれ日は奪わないで欲しい。
僕たちは次の世代に手渡すために必死に両手を伸ばしている。
老木が落としてくれた積み重なる葉を糧に。

take-g

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