林業作業体験講座3。

先の日曜日に林業体験の3回目がありました.

今回は「刈り払い機の取り扱い方」ということで、
次回の下草刈り作業の前に、刈り払い機の安全な扱い方の座学でした。
僕は「草刈り機」と呼んでいますけど、正確には「刈り払い機(刈払機)」というそうです。
草刈り機って草を刈るにはとっても便利なのですが、毎年事故が起きていて、
飛び石による軽傷から、隣で作業していた人に刃があたる重傷・死亡事故が絶えないとのこと。
僕も中野に住みはじめて、ホームセンターで草刈り機を買って、
説明書を一読して使いはじめたので、
もしもの事故を考えるとちょっと認識が甘かったかもしれません。
誰だか知りませんがこんなブログを発見しましたので、リンク先の写真を見てください。
いけませんねぇ、誰なんでしょうこの無防備な格好の若造は!?
長靴を履いている以外は、事故・怪我のオンパレード、
教科書的にいえば危険運転、即逮捕といったところですね。
もし、いまだに怪我をしてないとすれば、運がいいだけ、すぐ猛省すべきでしょう。
長袖長ズボンに防じん眼鏡・保護帽・耳栓・防振手袋・すね当てを着用し、
できるなら腰バンド付きで、スイッチが手元にある最新式の草刈り機に買い替えるべきです。
古いものを大切に使うのもよいことですが、命あってのことと心すべきです。
いや~私も年ですかね、つい若者には口酸っぱくなっていけませんね。
だいたいにおいて、ブログの題名が草刈り機をなめているとしか言いようがないわけで、
・・・いけません、ネットを介した小言はとまりませんね、
そろそろ若者も耳栓を着用したところでしょうか。
さてさて、ほぼ1日「刈り払い機の構造と安全な管理方法」を学び、
昼休みに体験講座1回目にやったキノコのお世話もしました。
ふせ込みという作業で、寝かして置いていた植菌した原木を間隔を取っておき直しました。
木漏れ日の下ですくすく育ってくれるといいですね。
さて、取り組んでいる針葉樹家具のモデルが完成に近づいてきました。
影山と針葉樹家具に取り組みはじめてから、
アイデア自体はどんどん溢れて山積みなのですが、
現在は実現性の高そうな5種を進めています。
中でも実現性が高そうというか、既視感があるというか、
「あえ?これ桶じゃね?」な家具がこれです。
「そう!これ桶です。」な、この家具は針葉樹の弱さを解決する、
単刀直入で、既に千年以上の実績を持つ答えの一つです。
桶は底板・側板・タガ(金属や竹でできた輪っか)の3つのパーツで出来ています。
シンプルな構造ながら繰り返し使われるほどの強度と耐久性を持ち、
プラスチックや金属の容器が登場するまで、
長らく酒や醤油・油などの液体の運搬に使用されてきました。
ポイントは側板の構造で、数枚から数十枚の短冊状の板を円筒状に並べるために、
内側に向かって狭くなるようにテーパーがついています。
これは側板を円筒状に並べるためだけでなく、
合わさった時に内側に力をかけても押し込まれない構造になっています。
また外側に開く力に対してはタガで締め付けているので、
タガが切れるか外れるかしない限りは壊れません。
この構造は結物構造と呼ばれ鎌倉時代に生まれたそうです。
ちなみに「あの人はタガが外れたようだ」という規則や束縛から外れ度をこす様の比喩は、
桶のタガから来ています。
この優れた構造を家具に出来ないかという視点で見てみます。
無垢の木でテーブルをつくると、天板(テーブル面)が反ってしまうので、
天板の裏側に木や金属で作られた反り止めを付けるか、
端バミといって天板の木繊維の方向と直行する木材のパーツを両端にはめなければなりません。
写真の子供用のテーブルの天板は桶でいう底板になっています。
桶の底板は側板の溝にはめ込んであるので、桶の構造自体が反り止めの効果を持っています。
脚部は側板に取り付けるだけで、上記に書いたと通り、
内側外側に加わる力に強くなっています。
桶の構造を利用することで、
針葉樹の弱さを克服しつつ、針葉樹の軽さを生かした家具になりました。
小椅子の方は座面のパーツができ上がって来ると、とてもかわいらしくなると思います。
こちらは1年以上前に試作して、うちの娘たちでモニターしてきました。
椅子としてだけでなく、洗面所などではステップとして重宝し、
中心に開いた穴に指を入れて持ち上げると、2才の子どもでも楽に持ち運びで来ます。
普通の椅子のような脚部の出っ張りがないので、
持ち運びの時に壁を凹ましたり、転んでも大事には至りませんでした。
2才から6才くらいの子供用を想定しているのですが、使い終わっても、
中心にあけられた穴を利用して、あるものに変身しちゃいます。
右が1年使用、同じサワラという木ですが、色に変化が見られますね。
当初、樹脂のタガも考えていたのですが、金属の方がかっこいいです。
風呂上がりにカリカリと音がすると思ったら、
新しい試作つくえでさっそくお絵描きしています。
お絵描きならA4の紙で2人までの大きさかな。
右の姉があと数日で6才、左の妹が3才と1ヶ月で、成長曲線中程の子どもです。
朝、ブログを書いていると後ろの方でカリカリと音がすると思えば、
早起きした妹の方が「私の席」にちょっこり座って、どしどし絵を描いています。
日々絵が量産されているうちではお絵描きはコピー用紙を使っていて、
やっぱりA4なら2枚まで、A3だと1人用のつくえですね。

take-g

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